世界で最も乾いた砂漠を抜けて

ウユニ塩湖を堪能して次の目的地は、アルゼンチン イグアスの滝。・・・なんですが、その遠さたるや、ウユニからは直線距離にしても1,000km以上。飛行機を使ってもあまりいいルートはありません。

どうしたものかと思っているところへ、チリ アタカマ砂漠までの2泊3日観光ツアーを発見。方向的には若干寄り道となりますが、移動を兼ねてこれに参加することにしてみましょう。

ウユニ塩湖サンライズツアーが終わったのは朝8:00。そしてアタカマツアーの出発は10:30。寝る時間も無く、慌てて荷物を整理して出発です。ま、ツアー初日の内容は我らはすでに周った塩湖なので、車の中で寝ることとしますか。

メンバーは塩湖ツアーでも一緒だった韓国ガールのスク & ヒュイ、ボリビアンガール2人に我ら + ドライバー。ドライバーははにかんだ笑顔がかわいい好青年です。

ツアー車のシェアはほぼ100%ランドクルーザーのようで、残念ながら選択の余地は無いよう。例の如く心で呟きます。

パジェロを出せ、パジェロを。

走破性において右に出るものは無いのだぞ、とぶつぶついいながら大人しく乗り込みます。

何故か女だらけになってしまった一行。出発は4ヶ国語で騒ぎ立てます。バーモ!レッツゴー!カジャー!早くいこー!

1日目は昨日と同じく塩湖へ。車で寝ておくと言いながら、行ってみるとまたはしゃいで写真を撮ってしまいます。心なしか昨日より撮影技術がアップしているような。

この日の夜は、ウユニ塩湖を抜けた先の名前もわからない小さな町で宿泊。なんとこの宿は、塩でできた宿なのです。白いレンガに見えるのは、すべて塩のブロック。下敷きの砂ももちろんしょっぱい。あまりに塩が豊富だとはいえ、建築材にしてしまうとは恐るべし。

2日目は朝8時に出発し、荒野を突き進みます。砂利だったり、岩肌だったり、砂だったり。とにかく荒野ではあるのですが、その中で景色も様々変わっていくのでなかなか爽快です。ダカールラリーに参加してる気分。

荒野のなかにわずかに存在する植物の一つがこのヤレータ。最初は岩に生えた苔かと思いましたが、木のようなものらしい。不思議な植物。マリモじゃないのか。現地では貴重な調理用燃料として使われるそうな。

ウサギリスを発見。正式名は分かりませんが、体はウサギ、シッポがリス。ウサギリスと命名しても日本人の半数は納得してくれるでしょう。

臆病なのですぐ逃げちゃいます。周りを見ると岩ばっかりどうやって生活してるんだろう。ヤレータとか食べるんでしょうか。もふもふなので夜は良いでしょうが、昼間は暑いでしょうね。

ウサギリス

倒れそうで倒れない、意地っ張りなアタカマ高地の奇岩。もうそろそろ素直になったらどうですか。観光客など気にせず倒れて楽になっても良いんですよ。

この地域はフラミンゴの楽園でもあります。プランクトンで赤く染まったラグーンに群がるピンクの粒々。はい、フラミンゴです。気持ち悪いほどわさわさいます。

暖かいせいか、ほとんど両足で立ってます。もう少しフラミンゴとしての矜持を持ってほしいものです。

2日目の夜も小さな町に宿泊し、3日目は朝5:00に出発。なんか段々朝が早くなるんですけど。

火山地帯なので、たまに硫化水素の匂いがする場所も。と思っていたら、なんと露天風呂があります。これは入るしかありますまい。かつてアメリカで買ったやたら丈の長いトランクスを水着だと言い張って温泉に浸かりましょう。

どうせぬるいんだろうと思っていたら、意外なことに湯温はちょうどいいぐらい。他の旅行者の方々も入ってきます。

なぜか白人はみなオーバーリアクション。アウウッ、トゥーホット!ハフハフ言いながら恐る恐る足だけつけたりしてます。しかし、そもそも彼らが日本人より熱さに敏感とは思えません。どうやら、温泉は入るときは熱く感じて、しばらく浸かっていればちょうど良くなる、というのを経験的に知らないから浸かった瞬間にびびってしまうようですね。

こんなのどかに旅をしていますが、実はここ一帯はずっと標高5,000メートル超の高地。富士山の山頂より高いのです。気温はそれなりに低いので、温泉はめちゃめちゃ気持ちよかったです。

aileenはしっかり水着を用意しており、とろけた顔で浸かっています。水着を持っていなかった韓国ガールのスク & ヒュイは足だけ浸けながらワタシモハイリタイー!と流暢な日本語で悔しがっていますね。水着無しで入ればいいじゃん、という僕の天才的ソリューションは何故か却下されました。

温泉ですっきりしてホクホクしていると、じきにボリビアのイミグレーションへ。砂漠の中に小屋がポツリ。これがコントロールセンターなのです。

イミグレを越えて、とうとうチリに入国。と、その途端、道が舗装路に変わります。ここら辺が国の経済力の差なんでしょうか。しばらくすると、サンペドロアタカマに無事到着。

サンペドロアタカマはアタカマ砂漠の観光拠点となっており、結構オシャレな感じの街。ボリビアからくるとかなりの違いを感じます。街もきれいで、ご飯もおいしくて、物価も高い。そして何故か街中犬だらけ。

写真を撮ったものの朝早すぎて店は全部開店前。街のオシャレ感が伝わらないのが残念ですが、これは記念すべき一枚となりました。なにしろこれまで35年生きてきて、犬の写真を撮ったのはおそらく初めてでしょう。

アタカマ砂漠は世界で最も乾いた砂漠と言われているそう。どのくらいかというと、夕方5時に部屋干しした厚手の洗濯物が夜12時に取り込める程に、乾いているのです。この街からの砂漠ツアーもたくさんありますが、すでに砂漠は十分に堪能したので、一泊したら今度こそ予定通りイグアスへ向かうこととします。

まずはアタカマからアルゼンチン カラマまではバス移動12時間。そしてカラマからはイグアスの滝の起点、プエルトイグアスまでのバスが出ています。2回乗り換えはするものの、そこから24時間ほぼぶっ通しのバス移動。ひいい。

そんなこんなで寄り道しつつ、ウユニからプエルトイグアスへ向かう車・バスでの総移動距離は約2,000km。これを抜ければ、かの名高いイグアスの滝が待っています!

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温泉を発掘した瞬間を激写。

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