モンテカルロでEPT

モナコにカジノは4つ。その中で最も権威があるのが、カジノ・ド・モンテカルロ、通称グランカジノ。パリのオペラ座を設計したガルニエによるデザインはカジノ大国モナコの象徴ともいえる存在らしく、豪華な建物の前にフェラーリとポルシェが並んでいます。

カジノモンテカルロ

ちなみにモンテカルロとはモナコ公国内の地区の一つ。モナコ公国モナコ市モンテカルロ地区らしい。とはいえモンテカルロ地区がモナコの半分ほどを占めていて、日本人が使うときはモナコもモンテカルロもほぼ同義というのが実情なようです。

カジノにはドレスコードがあるらしいですが、我らのおしゃれっぷりをもってすれば問題などあろうはずありません。悠々と入ってやることにしましょう。入場料€10、調子乗ってマティーニを頼んで€16。さらに€10を払ってVIPルームに入ると、モナコの海を一望できるカジノテーブルが。

確かにロケーションはいいのですが、どうにも様子がおかしい。何しろ鉄火場の熱気が全く感じられません。客はちらほらいますが、ベットしているのはごく一部のプレイヤーだけ。

なんたることでしょう。モナコのカジノは、現代では既にお飾りと化していたのです。よくよく調べてみれば、モナコの税収でカジノが占めるのは今や数パーセント。ラスベガスやマカオとは比べるべくもありません。ここはもはや古き良き時代を想わせる単なる観光地であり、勝負の場などでは無かったのです。

これも時代の流れなのかもしれませんが、かつては確かにギャンブルの聖地だったモナコ。現代においても、ギャンブルに縁深い計算手法、モンテカルロシミュレーションとしてその名を残しています。確率を近似的に求める手法で、ポーカープレイヤーならお馴染みオッズカリキュレータにも使われているその原理は実は簡単。100万回ランダムにボードを出してみて、何回勝てるか数えるという力技ですね。

正直がっかりだったグランカジノでした。おそらく今更経営努力などできるはずもなく、かといって潰すわけにもいかず、過去の名声に埋もれながらゆっくりと朽ち果てて行くことでしょう。

さて気を取り直して、いよいよEPT会場に向かいましょう。EPTが開催されている会場はグランカジノとは別で、モンテカルロベイというモナコ東端に位置するホテル。狭いモナコのこと、中心部からでもそんなに距離はありません。天気もいいし、てくてく歩いていくことにしましょう。街はもちろんきれいで、教会やら中世ヨーロッパ建築やらがそこかしこに現れます。

モナコ教会

のんびり会場に向かっていると、パニーニをもぐもぐしながら歩く日本人を発見。む、あのウエストポーチは間違いありません。日本人としてもっとも有名なポーカープレイヤー、キハラナオヤ氏です。彼もまたEPTに出場するためモナコに来ていたようです。

キハラ氏はモナコに随分詳しい様子。なんでも昔バックギャモンをプレイしていた頃、モナコで開催される世界大会に何度か来たことがあるそうです。バックギャモン世界大会の会場となるフェアモントホテルがあるのは、モナコでも有名なコーナー。そう、F1モナコグランプリの名物ローズヘアピンにあるのです。

F1開催時は公道がそのままレースコースになるのですが、モナコの道は狭いうえにぐねぐね。こんなところをF1マシンが疾走するとはクレイジーなイベントもあったもんですな。

フェアモントから坂を下ると、これまたモナコグランプリで有名なトンネル突入口。全てのF1コースでトンネルがあるのはここだけだとか。我らも空気抵抗最小限ポーズで準備万端です。

トンネル突入

そんなこんな寄り道しながら、ようやく目的地に辿り着きました。海沿いに立つモンテカルロベイ。

会場ではEPT (European Poker Tour) と FPS (France Poker Series) が同時開催されており、かなりの賑わい。我らはトーナメントには眼もくれず例の如くキャッシュゲームばかりですが、そちらもかなり高いステークスまで立って熱気が感じられます。さあ勝ちまくるぞ!

モナコトナメ会場

と気合を入れてポーカーに臨むこと10日間。その結果は・・・なんとマイナス€3,000!!€10-25NLHや€5-10PLOなどを主にプレイしていて、テーブルはかなり良かったのですが、あまりにツキがありませんでした。悲しい。

今回の結果は散々でしたが、EPTの大きなイベント時はテーブルもかなり良い模様。バルセロナやプラハで開催されるEPTは同じように良い環境らしいので、いつかリベンジを果たしにやって来たいと思います。

さてこの後は、せっかくここまで来たのでイタリアにちょっと寄ってから帰国することに。一度は行ってみたかったベネチア!

~ EPTモナコのポーカールーム情報 ~

ニースの海もかなりいい

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