日本ポーカールームの未来予想図


投稿者 : firepoicat

日本のカジノでもポーカーが法的にOKになりそうとの ニュース(毎日新聞5月14日) でポーカー界が賑わっているようです。僕も一人のポーカー愛好者として、まずは歓迎の意を表しましょう。

さて、一口にポーカールームといっても、そのスタイルは様々。ここは一つ、世界中のポーカールームでプレイしてきた僕が、日本ポーカールームの未来予想図を独断と偏見に基づいて妄想してみたいと思います。ブログを書くのも久し振りになってしまったので、初めての方に向けて簡単に自己紹介をしておくと。

・海外カジノでポーカーライブキャッシュゲームで生計を立てています。ポーカープレイヤー7年生。ちなみにそれで納税してます。

・妻と二人で3年間、ポーカーキャシュゲームをプレイしながら世界旅してました。38カ国・125箇所のポーカールームを訪れてます。

・現在は子育てしながら日本とマカオを往復。年間2,000時間ぐらいポーカーライブキャッシュをプレイ。

このブログの旨は、ライブキャッシュのリアル。綺麗事は置いといて、まだ見ぬ日本のポーカールームで、年間いくら稼げるポテンシャルがあるのかを真面目に妄想してみたいと思います。

 

<妄想の前提と予備知識>

法的にOKだとしても、最終的に設置を判断するのはあくまでも事業者側。世界中ほとんどの国にカジノ自体はありますが、ポーカールームがあるのはその内ごく一部。ポーカー大国アメリカですら、ポーカールームを持っているのはカジノの内半数以下でしょう。

とはいえ、実際のところは何かしらのポーカールームができることはかなり期待して良さそうです。現在国会で審議中の IR法案(法案全文はこちら) をみるとカジノ行為の定義として下記のようにあります。第一章 第二条 7項より抜粋。

『「カジノ行為」とは、カジノ事業者と顧客との間 ”又は顧客相互間” で、同一の施設において、その場所に設置された機器又は用具を用いて、偶然の事情により金銭の得喪を争う行為であって、』

”又は顧客相互間”との文言が捩じ込まれており、これによって顧客同士の対戦であるポーカーも認められると原則的には解釈できるようになりました。あとe-sportsなんかの大きな大会をやるためにもこの文言が活きてくるんでしょうね。2016年末に通ったIR推進法案の時点ではここらへんは盛り込まれない様相でしたので、今回の実施法案提出にあたっては関係各位の頑張りが反映されたということなのでしょう。ありがたやありがたや。

 

さて、IR法案(法案概要はこちら)をよく見てみると、見過ごせない事項がいくつかあります。ポーカールームに関係ありそうな部分は以下の4つ。

① 日本人に対しては入場回数制限。3回 / 7日、10回 / 28日
→依存症対策ですね。健全なギャンブル愛好家としては非常に迷惑な制限なのですが、依存症対策としては確かに一定の効果はあると思います。受け入れるしかありません。

② 日本人に対しては入場料6,000円 / 1回(24時間)
→依存症対策と銘打たれていますが、効果があるとは思えません。それどころか高額入場料支払ったら、帰るのもったいなくてトコトンまでやるでしょう。韓国のように自国民入場禁止よりはマシですが。ちなみにモデルとなったシンガポールでは、1日8,000円、年間パスだと160,000円。多くの健全な日本人ポーカー愛好家をはじき出すであろう厄介な制限。サービスチップとして還元とかも駄目らしい。なんとかならんのか。

③ 20歳未満は入場禁止
→日本ではつい最近成人年齢を18歳に引き下げてるんですけどね。なぜかギャンブル関係は据え置き。博打の責任も取れない歳を成人とは呼べないでしょう。将来的には下がると良いんですが。

④ カジノの数は最大で3
→何処にできるのかは本当にまだ何も決まっていない状態。日経新聞5月14日 は東京が消極的とか言っちゃってますが、小さな地方都市が苛烈な誘致合戦を勝ち抜けるわけがありません。今回の妄想は当然ながら東京のカジノが大前提です。

首尾よく東京に大型IRが誘致されポーカールームがオープンしたとしても、入場回数制限と入場料6,000円はかなりの足枷となるのは間違いありません。

稼げるポテンシャルとは結局の所、どれだけ大きな金が動くかということに他なりません。主な要素はステークス、稼働規模、ゲームレベルといったところ。昨今の日本ポーカー界の隆盛をみれば一見かなりの期待をしてしまうかもしれませんが、これら制限はやはり現実的には厳しいものだと思います。

 

<日本ポーカールームのプレイヤー層>

これら前提条件を踏まえた上で、日本のポーカールームに集まるのはどういうプレイヤーなのでしょうか。ちなみにポーカーはカジノゲームの中では特殊な存在であり、ポーカールームに来る人はポーカー目当てでカジノに来る人が主だと考えられます。金持ちバカラプレイヤーがちょっとポーカーを覗いてプレイしてみるというのは今では本当に少なくなりました。

・まずは近郊(首都圏)在住の日本人。ポーカールームというのは本来地域に密着した社交場であるものですが、地元の常連として入場料6,000円を払い続ける人はそう多くは無いでしょう・・・。

・次に日本人観光客。入場料6,000円を払うのは、一日のべット額が数十万円以上の経済感覚を持った人達でしょうか。

・次に外国人観光客。なんだか欧米人が遊びに来るような勘違いをされている気がしますが、圧倒的にたくさんの中国人が来ることになります。今までマカオやシンガポール、韓国に行ってた人達の新しい選択肢になるはずですね。

・在日外国人。これはかなり多いのかも。単一民族国家の側面がかなり強い日本ですが、最近はかなり外国人居住者が増えている気がします。おそらくは原則として永住権保持者には入場料を課すのでしょうが、海外パスポートを所持さえしていればこっそり無料入場することはできるのでは。

 

さて、これらの人々が集まってプレイするステークスはいくらになるのでしょうか。

ずばりメインは ”500円-1,000円” ですね。

100bbバイインで10万円。パチンコで5万円使う人が溢れかえっている国でカジノを開業して、わざわざそれ以下の額で遊ばせることは無いでしょう。一方、1,000円-2,000円となるとシンガポール以上のハイステークス。我が国の経済にそんな勢いなど有り得ません。ということでステークスはこれで決まり。

稼働状況はあまり芳しいとは言えなくなりそう。入場料施策のおかげで、ルームを支える地元プレイヤーはどうしても少なくなります。夜通しプレイできるのは週末のみ、平日午前中はテーブル割れやむ無しでは無いでしょうか。

ゲームレベルに関しては予想が難しいところですが、ソフトなゲームにはならないでしょう。世界中でプレイした僕の経験に照らし合わせてみると、日本人プレイヤー自体の強さに関しては、世界で第2位といったところでしょうか。ちなみに第3位はイタリア。第1位はインド。もちろん弱い順の話です。日本は教育水準も高いしゲームが強くなる素養はあると思いますが、少なくともライブキャッシュに限れば現時点ではそんなものです。ポーカー後進国な上、トーナメント偏重のショートスタック環境では致し方ないところでしょう。ハンドセレクションは良いのにポストフロップで台無し・・・カナシイ。今後に期待です。

それでも、日本は住環境が良すぎるので、テーブルが良いとなれば強いプロプレイヤーが絶対に集まってきます。どこらへんのレベルで均衡するかは分かりませんが、素直にマカオ 25/50HKD (700円) と 50/100HKD(1400円) との中間ぐらいになるんじゃないかと想像しています。パッシブなテーブルになることは想像に難くありませんね。

 

というわけで、これまでの推論(というか妄想)を整理すると、

「ステークス500円-1,000円で、平日は夜だけしかテーブル立って無くて、マカオ50/100HKDがちょっとソフトになった程度のゲーム。日本人は事実上あんまりプレイできない」

仮に海外パスポートを持ち、かつ、かなり強いプレイヤーが頑張って戦い続けたとすれば、年間収支予想としては1,000万円以上2,000万円以下あたりです。これが5年後に来る僕らの未来。しょぼい。

でも、まだ5年あります。1年半前の時点ではポーカールームを作ることさえ難しいと考えられていたのがなんとか前進できたように、まだまだやれることはあることでしょう。まずは入場料の年間パス発行に漕ぎつけてるとこからでしょうか・・・。

今回は僕の専門分野であるライブキャッシュに限って書いていますが、トーナメントはもっと悲惨です。4dayイベントとか想像してみましょう。韓国と日本でお互い自国のプレイヤーを交換して開催する歪なトーナメントになってしまいそうです。

 

今回のIR法案は日本のポーカールーム開設に向けて大きな一歩ではあるものの、個人的には大きく道を踏み誤った一歩になってしまっているというのが正直なところ。現場のいちプレイヤーとしてできることは多くはありませんが、これからも見守っていきたいと思います。

 

 

追記:マカオ50/100HKDをプレイする場合、Wynnのレーキは5% 200HKD maxだが、Venetianは5% 500HKD max。50bbずつ入ったポットを取ると、500HKDレーキで取られる。7,000円相当!! それでもルームはプレイヤーで溢れている。あぶく銭を持ったギャンブラーの金銭感覚などそんなもの。一般感覚では入場料6,000円はどう考えても暴利だが、実際の顧客にどう解釈されるかはわからないのだ。


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