aileenの悲しい記憶を払拭すべくパリのカードルームで頑張っています。本日のプレイ時間は8時間を超えようとしていますが、帰るわけには行きません。そうです。目の前には超ルースなおっちゃんが鎮座されているのであります。なんと参加率は100%、プリフロップのレイズ率も80%に達しています。こんな猛者との一期一会も、旅の醍醐味というものですね。
パリ NLH 5-5€
Hero HJ with Ac5c
Preflop MP 50 HJ call SB fold BB call
Flop(155) MP 50 HJ BB call
Turn(305) check around
River(305) BB MP check HJ ??
MPがその超ルースなおっちゃん。BBは若いプレイヤーでこちらもほどほどにルース。MP、BB、自分とも200bb以上を持っています。
プリフロップは毎度のごとくMPのおっちゃんが10bbのオープンレイズです。MPのレンジに対してA5sは充分な強さ。3betしてヘッズアップに持っていくのも良いですが、ここはコールがわずかに勝る気がします。超ルースコーラーに対しては、A5sよりもKQoなどのハイカード系の方が3bet向きですね。あと、後ろのショート気味のプレイヤーから4betが来るとかなりつらくなりますし。というわけでコールして、3way。
フロップはガットショット + ランナーランナーフラッシュ + Aハイ。MPの小さなCBに対してはもちろんコール。Aハイで勝ってる可能性すら充分あります。スタンダードなプレイヤー相手ならディープスタックなのでレイズもありですが、おっちゃん相手にはコールの一手。すると、BBも迷った挙句しぶしぶコールしてきました。
ターンはさくっとチェックアラウンド。全員、大したハンドは持って無さそうです。
リバーはチェックでまわってきました。自分はAハイしかありませんが、超ルースプレイヤー相手にブラフをしていいのか?まずは落ち着いて全員のハンドを考えてみましょう。
まずMP。トップペア以上のハンドがあれば彼にターンリバーチェックはありえません。良くてスモールペア、多くはナッシングでしょう。
一方BBも、これまでの観察してきたプレイスタイルからすれば、トップペア以上はほぼあり得ません。フロップチェックコールを考えれば、スモールペアが本線。残りはドローミスと、わずかなトリプス。
まず、A5sは若干のショウダウンバリューがあることを忘れてはいけません。エクイティを算出するのは難しいですが、ざくっと7%ぐらいでしょうか・・・。即ち、ここでのチェックには21€の価値があることになります。ブラフが正当化されるには、21€以上の価値が無ければいけません。
305のポットに250のブラフベットをするとすれば、45%の成功率で収支トントン、49%の成功率で約21€プラス収支です。彼らのハンドとブラフ成功率を表にしてみるとこんな感じ。
BBの若者がペアでどれだけブラフキャッチしてくるかがリーディングのポイントにはなりますが、充分いけると判断し、ファイア!フラッシュオーラを身体から発散しながらベットします。
BBはうんうん唸り始めます。おいおい若者よ生き急ぐな、降りていいんだよ、降りて。ちなみにMPのおっちゃんの番はまだですが、明らかにフォールドの素振りを見せています。
結局BBの若者は2分ほど長考し、身投げをするようにコール。ぐうう。こちらのA5sをショウすると、向こうは43s。トリプスでした。そもそもトリプスまでは降ろせるとは思っていませんでしたが、この様子をみるにあと一歩でしたね。おしい。心では負け惜しみを呟きます。宣伝料だよ、ちくちょう!
興味深いのは、実はこの局面、実際に自分にフラッシュが入っていることは無いのです。ナッツフラドロはフロップレイズ、KQsはプリフロ3bet、ミドルスーコネはプリフロフォールド。ここでベットするのはAh4h、As4s、ブラフのみ。つまりこのベットはオプティマルからは大幅に外れることになりますね。だが、それがいい!
ルースコーラーにブラフをするな、という格言に対するアンチテーゼとしてこんなハンド投稿をしてみました。まあ、実際にブラフして負けてんだけどね!いいんだよ。本人はグッドプレイだと思ってんだから!