今回の旅先は地中海。エジプトへ向かうのは最後にまわし、まずやってきたのはギリシャのアテネです。太陽がさんさんと降り注ぐ気持ちのいい気候に、タベルナと呼ばれる食堂やお土産屋さんが所狭しと並びます。
財政破綻やEU脱退危機、難民の受け入れ口など、近頃は問題となるニュースばかりが聞こえてくるギリシャですが、観光先としてはまだまだ人気の地。国が大変な時だからこそ、僕らが落としていくお金が少しでも復活の力になってくれるなら嬉しいですね。
というワケで、まずは昼からビール。地ビールのアルファ。ドライでうまい。
さて、我らポーカー旅人が目指すのはもちろんカジノ。アテネは郊外に一つだけカジノがあり、ポーカールームもあるそうです。アテネ市内からシャトルバスもあるそうですが、ホームページの案内は詳細部分がギリシャ語だけなので良く分かりません。
もちろんギリシャ語は全く分かりませんが、実は僕にとって、ギリシャ文字自体はなじみ深いものです。πが円周率なのはもちろん、ω(オメガ)は角速度だし、ρ(ロー)は電荷密度だし。理系人間はそれぞれ自分の専門分野毎にお気に入りのギリシャ文字を使っているはずです。ポーカープレイヤーならσはもちろん標準偏差を連想することでしょう。ね!
地図上では、地下鉄がほどほど近くまで通っているようなので、まずは最寄りのkifissia駅まで行ってみましょう。そこからタクシーを拾うとカジノまでは15€とのことなので、お願いすることに。すると何やら山の方に向かって行くと思えば、ぐんぐんと登り始めます。そして連れてこられたのはケーブルカー乗り場。カジノはこの上、ですと?
下界は天気がいいのに何故かここだけ雲が掛かっており、全くカジノの姿が見えないところが怪しい気配になっています。そう、アテネ唯一のカジノは、なんと山のてっぺんにあるのです!
無料のケーブルカーに乗り込むと、ずんずん高度を上げていくゴンドラの中からは、アテネ市街が一望の素晴らしい景観が見て取れます。
10分ほど登って、無事にカジノに到着。ホントにカジノしかありません。ホテルも無し。こんな不便な場所ですが、カジノそのものは結構きれいで立派。人も多く賑わっています。いよいよ戦いが待っているかと思うと、我らの小宇宙(コスモ)が高まっていくのを感じざるを得ません。
ポーカールームは例によってカジノの一番奥。8卓が用意され、金曜の夜で6卓が埋まっていました。ルームの印象はなんというか、普通です。ゲームレベルも低いわけではなく、高くもなく。ちょっと残念なところは、喫煙可というところ。やはり長くプレイすると気になってきますね。
ポーカールーム自体は悪くないのですが、やはり厄介なのは立地。多くは地元の方とはいえ、ポーカーのためにこんな山の上まで来るとは、みなさんかなりの酔狂な方々と見えますね。ステークスも低いですし、毎日通うにはちょっと辛いところです。
しばらくはポーカー控えめにして、神話の国を満喫して来ることにしましょう。
おやつはポーカー