ロンドンのポーカー事情

イギリスではライブポーカーがかなり盛んといえます。ロンドンだけでも公のポーカールームは8箇所ほどあるそうで、ホームゲームなどを含めれば相当なテーブルが立っているようです。

伝統国イギリスで有名なポーカープレイヤーと言えば、古くはやはりサンドイッチ伯爵でしょう。ポーカーにハマって食べる暇も惜しい伯爵が、パンに肉を挟んでプレイしながら食べたのがサンドイッチの起源だとか。実際のところは後世に創作されたもので、その時代のカードゲームもポーカーでは無いとか細かいツッコミはあるようですが、古くからポーカーが紳士淑女に嗜まれてきた事を表す逸話には違いありません。

なお、イギリスの伝統料理はこちらフィッシュアンドチップス。伯爵が最初にパンに挟んだのもこれだったのでしょうか。

フィッシュチップス

もっぱらマズいと言われるイギリスの食事。あのアメリカ人にすらバカにされるイギリス飯はいかほどか、とある意味楽しみにしていましたが、少々拍子抜け。物価が高いため質素な食事でも値が張るという面はありますが、格別レベルが低いということは無いようです。もちろん褒められたものではありませんが。

さて、いよいよロンドンのカジノに乗り込むべく下調べをしていると、こんな記事を発見。なんとロンドン在住でポーカーをプレイされる日本人の方がいるようです。折角なのでメッセージを送ってみると時間を取っていただけるということで、現地でお会いすることに。

ロンドンのポーカールーム概要 by taiki氏

taiki氏は日本の大学院で社会心理学を学んでおり、現在は交換留学でロンドンのカレッジに所属しているそう。

タイキ氏

学業の合間を縫いながらも熱心にポーカーを嗜んでいるらしく、ポーカールームの常連とも既に仲が良い様子。ロンドンポーカーシーンの生の情報から常連の顔まで、スコッチを傾けながら色々教えていただきました。

それにしてもさすがロンドン。カジノの建物は当然クラシカルでかっこいい。ポーカースターズ系のルームが入っているのが市街中心にあるヒポドローム。

ヒポドロームカジノ

ポーカールームとしてもっとも規模が大きいのはビクトリア。30以上のテーブルでキャッシュもトーナメントも盛んです。ただ、テキサスホールデムが最高£1-3の隣で£5-10-25のオマハが2卓立っているなど、テーブル構成がどうにも歪。

ヴィクトリアカジノ

ビクトリアの入り口にはこんな看板があります。カジノのドレスコードはスマートカジュアルとされているのですが、良く読んでみると2回も繰り返されている気になる文言が。”except in the poker room(ポーカーは除く)”

ドレスコード

これはいけません。舐められています。どうせお前らポーカープレイヤーはロクな服装持ってないだろ?渋々許してやるよ、と言われているようなものです。

その扱いが判明したのは次なるカジノ、パームビーチを訪れた時のこと。ここは高級感あふれるVIP系カジノで、ステークスも最低£5-10というロンドンでのちょっと異質なカジノなのですが。

パームビーチ

我らに続きテルトロールが入場しようとしたところ、なにやら顔をしかめられます。どうやら彼のTシャツにパーカーという服装が好ましくないらしい。ポーカーしに来たんだ、と告げると何とか入場させて貰えることなりましたが、ポーカールームからは出るなよ、釘を刺される始末。可哀想なテルトロール。おしゃれタンクトップ&セクシー短パンという毛皮クラシカルスタイルは現代ロンドンっ子には理解されないようですね。

そこへいくと、完璧にロンドンの紳士に溶け込んでいるのはポーカー仲間のトミナガダイチ氏、通称陛下。ちょうど僕らと同じタイミングでロンドンに家族旅行で来ているとのことで、久しぶりに再会。純日本人の彼ですが産まれたのはイギリスのウェールズだそうで、紳士ファッションが身についているようです。

陛下ロンドン

昨年のEPTではなんと和服で出場して話題にもなった彼。最近ポーカー自体の調子は芳しくなさそうではありますが、今が正念場だ陛下!びしっとポーカーでも実績を残して、日本ポーカー界にファッションの新風を吹き込んでほしいですね。応援してます。

僕如きがファッションを語るなどとおこがましいにも程がありますが、正直なところポーカー界のファッションセンスは総じてダサい。ポーカーは紳士淑女の嗜みですので、もう少しだけスマートなドレスコードが浸透してもいいんじゃないかなと思います。

パーカーにグラサンにヘッドホンをしてるそこの君、そんなんじゃトーナメントプレイヤーだと思われちゃうぞ。

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