モナコから電車に揺られること4時間半。到着したのはパリと並んで有名なファッション都市ミラノ。中央駅でさえも立派な佇まいです。ミラノにカジノはありませんが、モナコではポーカー漬けの毎日だったので数日ほどゆったりすることにしましょう。ホテルにチェックインして、さっそくモードな街中へ散策開始です!
さすがファッションの街なだけあって、ビシッとおしゃれにキメて闊歩する人が他の都市より多いみたい。通りには洋服やバッグ、靴などの服飾関係の店が並びます。firepoicatが好きなポールスミスを発見したので覗いてみましたが、陳列されている商品がロンドンよりカラフルで、心なしかイタリアンテイストなような。
ミラノの街のファッションは最新ですが建物はヨーロッパらしく歴史あるものばかり。周りの建物も立派すぎて思わず通りすぎそうになってしまいますが、こちらがイタリアオペラ界最高峰の歌劇場であるスカラ座。ウィーン国立歌劇場と比べると外観は少々簡素な感じがしますが、内装は高貴で裕福なミラノ市民の社交場だったこともあり、負けず劣らず豪華なようです。オペラはウィーンで楽しんだので、今回は外観だけチラ見しておしまい。
スカラ座の前の広場には物思いにふける老人の石像が・・・と思っていたらレオナルド・ダ・ヴィンチじゃありませんか!絵画や彫刻をはじめ建築、化学、解剖学など様々な分野に多大な業績を残した万能人と言われています。優れた頭脳だけでなく、長身で物腰は柔らかな美男子だったとか。天は二物を与えずと言いますが、レオナルドには当てはまらないようですね。
ダ・ヴィンチ像の横からはイタリア一美しいとされる十字型のアーケード ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアが広がります。アーケードはガラス製のドームで覆われていて柔らかな自然光が差し込んで綺麗です。東京ディズニーランドのワールドバザールはこのアーケードをモデルに作られたのだとか。
アーケード内にはオートクチュール店をはじめ高級ファッションブランドであるプラダやグッチ、ルイ・ヴィトンなどが並びます。ロンドンとカンヌで贅沢な買い物を既にした我々は今日はウィンドウショッピングのみです。
アーケードを抜けると惚れ惚れするような装飾が施されたドゥオーモが見えてきました!500年近い歳月をかけて建築された、ミラノを代表するゴシック様式の大聖堂です。まずはその大きさに圧倒されます。少し離れただけでは全容を把握することができないぐらい巨大です。135本もある尖塔の天辺には一つ一つに聖人が立っていて、一番高いものにはミラノの街を守るかのように両手を広げた黄金のマリア像が立っています。青空に白く美しいファサードが映えますね。
観光で歩き疲れてカフェにでも入りたいな~と思っていると、何やらビビビッとレーダーに引っかかるものが。振り向くとカフェの窓辺におネコ様がいるではありませんか!素晴らしい体勢で寝ていらっしゃいます。ねこ好きfirepoicatの影響で年々ねこレーダーの精度が上がっているような気がします。
これは寄らない訳にはいきません。ミラノ市民にもねこカフェは人気なようで店内は満席。順番待ちの人が数人入り口にいましたが普通のカフェより回転が良いようで5分ほど待ったら入店できました。通りかかる人も気になるようでみんな窓辺にいるねこを愛でたり、写真を撮ってりしていきます。やはりヨーロッパにもねこカフェブームは来ているようですね!
店内には5匹ほどのねこスタッフさんがいてねこじゃらしで遊んだり、駆けまわったりしています。中には自分のイヤホンをねこじゃらし代わりに遊んで喜んでいる男性も。イヤホン引きちぎられちゃいますよ!まぁ引きちぎられるよりも一緒に遊べる喜びの方が大きいってことですね。思い思いの体勢で寝ているねこスタッフさんもいます。連日のポーカーと観光で疲れ切ったfirepoicatも仲良く一緒にお昼寝です。
ミラノ観光でドゥオーモと並んで目玉とされているのが、レオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた壁画「最後の晩餐」。世界で最も有名な壁画といっても良いでしょう。そのため、なかなか予約が取れないことでも知られていますが、運が良いことにちょうどチケットの空きを見つけることができたのです!こちらが最後の晩餐があるサンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会。
正確にはこの教会に併設されている修道院の食堂にあります。教会には自由に入ることでき、シンプルな外観とは裏腹に内観は立派な絵画や石像、ステンドグラスで装飾されています。
壁画は通常用いられるフラスコではなくテンペラという手法を用いて描かれたため損傷が激しく、複数回の修復と書き足しが行われています。そのためできる限り現在の状態を保持しようと見学時間および人数が制限されているのです。見学予定時間の30分前には到着してチケットも受け取り準備万端!いよいよ入場です。ガラスのゲートが空きチケットを確認されます。するとまたガラスのゲートが。その先にも更にゲートがあるのが見えます。壁画の損傷を防止するべく外気に触れないよう、無菌室のようになんと3重にゲートが設けられているのです。
最後のゲートを抜けて遂にレオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」との対面です!損傷が激しいと言われて、どんなひどい状態かと心配しましたがイエスと12人の弟子達の表情や動作はちゃんと判別できますし、色も認識できます。
イエスから「あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている。」と言われ弟子たちがざわめき、誰なのかと口々に議論する様子が読み取れます。聖書の1節としてだけでなく、少し前に小説「ダ・ヴィンチ・コード」の題材となったので、知っている方も増えたのではないかと思います。より作品を楽しむためには事前に両方を読んでおくと良いですね。聖書と小説の内容を思い出しながら、ワクワクして壁画に見入ってしまい、あっという間に15分の鑑賞時間が過ぎてしまいました。奇跡的にチケットが取れて本当によかったです♪
ミラノはまた強豪サッカークラブを2チームも有する都市としても有名ですね。本田選手が在籍するACミランと長友選手が所属するインテル・ミラノです。ちょうどインテルの試合が滞在中にあったので観光の締めはサッカー観戦です!ということで試合が行われるミラノ郊外のスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(通称:サン・シーロ)スタジアムへとやって来ました。向かう途中の電車からインテルカラーの青と黒の服を着た人やユニフォームを着た人がたくさん。乗り換えの時もその人達の流れに付いて行けばよいので迷うこともありません。
この日は土曜日ということもあって家族連れがたくさん。さて、今日は長友選手は出るのかな?と思っていたらセンターディスプレイにウォーミングアップ中の選手が映されていて、そこには背番号55番の長友選手の姿が!肉眼で確認すると、その小柄さに目が行きます。試合中に他の選手ともみくちゃになって潰されてしまうのではないかと心配になってしまう程ですが、機敏に動いて相手選手を交わしたり、ボールをパスして活躍していました。さすが名門インテルに5年も在籍しているだけありますね。
シーズン終盤ということもあり空いている席もありますが、熱狂的なファンが一角には集まっていてチームの大きな旗が振られたり、場面が盛り上がると発煙筒が炊かれたりしていました。後ろの席のおじさんは長友選手推しらしく、オゥ、マンマミーヤ!ゴー!ユウト~!!とひっきりなしに叫びます。日本人選手が海外の強豪チームで活躍して地元ファンに応援されているのは誇らしく、嬉しいですね。
帰国まであと一週間、しばらくイタリアでのんびり過ごそうと思います。
イタリアの警察車両はアルファロメオ