毎晩足しげくコペンハーゲンのポーカールームに通っていると、顔見知りになったプレイヤーが耳寄り情報を教えてくれます。デンマークとスウェーデンの国境を越えたマルメという街にもカジノがあるとのこと。テーブルも多く、きれいで居心地のいいカジノだとみんなが口をそろえて言うので、これは行ってみなくばなりませんね。
コペンハーゲンからバスと電車を乗り継ぐこと1時間、スウェーデン南端の都市、マルメに到着です。デンマークに負けず劣らずおしゃれな街並みです。
暖かい地中海の旅の予定だったのですが、何故か気が付けば北欧スウェーデンまできてしまいました。服装が寒い。
スウェーデンの通貨はクローナ。これまたデンマークと同じく、過去に行われたユーロ導入の国民投票で否決されているそうで。まとまった額の現金を用意しないといけないポーカー旅人にとっては非常に不便なものです。止む無くデンマーククローネの一部をスウェーデンクローナに両替。今回はちゃんと手数料が無いことを確認しましたよ。
色付いた落葉樹の溢れる道を歩いていくと、風情漂う湖畔に佇む可愛らしい建物。あれこそがカジノなのです。
スウェーデンのカジノは全て国営で、国全体で現在4軒。街中にはスロットマシーンやロトなどもよく見かけますし、ギャンブルがスマートに根付いている様子です。オンラインカジノも国がきちんと運営しているのだとか。日本ではギャンブル関連の法整備どころか、議論すらろくにままならない状況なので是非とも見習って欲しいところですね。
こちらがカジノコスモポール。可愛い。中に入ると奥行きが結構あって広くて立派なカジノです。
ポーカールームの営業は18:00から深夜まで。毎日キャッシュゲーム数卓とトーナメントが開催されています。この日プレイした25-25 Sekはビッグブラインドが約350円なので、コペンハーゲンと比べると随分ステークスが小さい模様。ウェイティングリストにはもう少し高いステークスの記載もあったので、週末は大きくなるのかもしれませんね。
活気はあるし確かに居心地はいい感じなのですが、残念ながらレーキは10%。レーキがこれだけ高いと、普段ぎりぎりの利益を出せているハンドの多くがマイナスとなってしまうため、結果としてタイトにならざるを得ません。ハウスにお金を払うこと自体は良いのですが、ストラテジーに影響してゲーム性が損なわれるのは悲しいところです。
プレイをしながらふと壁に目をやると、そこには大きな額縁が。そして書かれているのは、かの有名なポーカー格言です。
「周りを見渡してカモがいないなら、それはあなただ。」
正々堂々と金を奪い合うことを推奨しているわけです。ポーカールームのど真ん中に高々と掲げてあるのがいっそ清々しいですね。
お伽話のような街並みが広がる中にギャンブルがしっかり根付いているのを見て、ちょっと嬉しい気持ちになった北欧訪問でした。
この後は地中海のマルタに飛びます。EPTマルタ!(European Poker Tour Malta)
~ スウェーデンのポーカールーム情報 ~
紅葉で街中が色とりどり