はるばるマルタまでやってきた目的は透き通る海などではありません。ましてやポーカーなど二の次。何を隠そうマルタは、ねこの楽園として有名な国なのです!人口35万人に対し猫口70万にゃんこ、とのことなので、期待に胸を膨らませて海沿いを歩いて行ってみましょう。
・・・あれ?なんだかあんまりいません。確かに少なくはありませんが、楽園と言うほど溢れてはません。ギリシャやキプロスの方が多いぐらいではありませんか。どこかにねこスポットがあるのかもしれませんが、カジノ圏内ではそれほど猫を見かけるわけでは無いようです。これでは看板に偽りありですよ!
残念な心持ちで街を散策していると、その代わりと言ってはなんですが、この国は美人がやたらと多い。石を投げれば美人に当たります。たまにイケメンにも当たります。ちょっとびっくりするレベルです。
気を取り直してカジノに向かうこととしましょう。現在開催されているEPT (European Poker Tour)の会場となるのは首都ヴァレッタにあるカジノポルトマッソ。
EPTは、WSOP (World Series Of Poker)、WPT (World Poker Tour)と並んでポーカー界の3大タイトルとも呼ばれたりしますが、その中でも最もレベルが高いらしい。理由は定かではありませんが、ヨーロッパ人は知的水準が高いということなのかも知れません。
特設会場にはたくさんのテーブルも設置され、各地からプレイヤーが集まってきています。キャッシュゲームのテーブルに着くと、ちらほらと見覚えのある顔が。そうです。予想していたこととはいえ、WSOPヨーロッパベルリンに来ていたプロプレイヤー達がこぞってこのマルタにもやってきているのでした。僕が言うのもなんですが、キミタチ全くトナメやってないよね!まったくもう。
今回のEPTでは、牛歩戦術が横行しているという嘆かわしいニュースを目にすることになってしまいました。これは遅延行為によりゲームの進行を妨げ、それによって利益を得るという概念。ルールに反するわけではありませんが、マナーとして悪質と見なされるものの一つです。ポーカーにおいて自分のターンで自由に時間を使うのはそれぞれが持つ権利ではあるのですが、残念ながらそれを悪用するプレイヤーも少ないながら存在します。制限時間を設定するなどの対策も提唱されていますが、僕個人としてはあまり賛同していません。願わくば、それぞれの良識に委ねる形で改善されていくことを期待したいものです。
僕がプレイしたキャッシュゲームでは進行もスムーズで、ストレスなく過ごせました。マカオなんかと比べればよほど快適です。ただし、みんなプレイがスマートな分、レベルはちょっと高め。なぜか一日だけ全員がオーバールースアグレという日がありましたが、平均するとヨーロッパのトーナメント期間中は、少なくともテキサスホールデムは決して低いレベルでは無いようですね。
カジノポルトマッソの近くにはもう一つポーカールームのあるカジノがあります。ドラゴナーラカジノ。
訪れてはみたものの、この期間中はEPTに客を取られてテーブルが立っていない様子。ポーカールームは全4卓で、曜日によってキャッシュゲームとトーナメントが開催されているそうです。パンフレットの煽り文句がイケてます。
「勝てないなら、ブラフだ」
マルタのナイトライフはカジノだけではありません。ここは実はヨーロッパ屈指のクラブ街。平日でもお構いなしに毎晩遅くまでたくさんのクラブやバーが賑わっています。
写真がショボいのはポーカーで負けてうなだれた帰路に撮影したためです。悪しからず。道を歩けば酔っぱらった美人やイケメンがそこかしこに落ちています。
当初の予定ではマルタ訪問は迷っていましたが、思った以上にいい所でした。きれいで過ごしやすいし、物価も低め。ねこもいて、街は美人で溢れている。オンラインポーカープレイヤーでここを拠点にする人もいると聞きますが、それも納得です。
今回はEPT期間だったので、通常時のポーカールームがどのくらい盛んなのかは分かりませんが、ここにちょっと長期滞在するのも悪くないですね。
居心地のいいマルタを後にして、これからはいよいよエジプト!暑くなりそうです。
~ マルタのポーカールーム事情 ~
海はとにかくめちゃめちゃきれい