信仰篤いスリランカでもポーカー

のんびりとした雰囲気の漂うスリランカですが、実は2009年まで内戦状態にありました。仏教徒シンハラ人とヒンドゥー教徒タミル人が対立し武力衝突が起こっていたそうですが、現在はキナ臭い空気も全く無く、街の様子は穏やかそのものです。

コロンボの街には仏教をはじめ、ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教と様々な施設が溢れており、どの宗教も篤く信仰されている様子が伝わってきます。特に人口の7割を占める仏教はかなりの存在感。街の至るところで仏像を目にすることができます。

インドで産まれた仏教はここスリランカに渡り、それからタイやベトナムに広がり、中国、日本まで伝わったそうな。スリランカは仏教界ではかなりの古参ということですね。父方実家が寺という出自を持つfirepoicatとしては、やはり仏教寺院もお参りに行かねばなりませんな。

まずはシーママラカヤ寺院。スリランカ出身の有名建築家ジェフリーバワによるモダンデザインのお寺で、ベイラ湖の中という粋なロケーション。

左手奥には仏像が。後光がなんだかブツブツしていると思ったら、なんとこれはLED照明。夜になると光るハイテク仏像です。寺院全体的におしゃれではあるのですが、少々軽薄な感じが否めない気もしますね。

次に訪れたのはスリランカ最大のお寺、ガンガラーマ寺院。こちらは古くからの伝統がありそうな佇まい。道路に面する壁には壮大な彫刻が施され、仏陀の生涯とその教えを記しているようです。多分。

中にはたくさんの仏像や仏具が収められています。ちなみに仏像のほとんどはお釈迦様。日本に入ってきた仏教は神道と結びついたせいで大日如来が一番人気ですが、ここスリランカは古参らしく、初期の仏教が受け継がれているということなのでしょう。

スリランカ列像

境内の奥のほうにはたくさんの机が並べられており、どうやらこれは学校のようです。昔の日本の子供が寺小屋で勉強してのを思わせますね。金色の仏像がまるで先生かのようです。

スリランカの仏像はみんな優しい表情で、キリスト教絵画の天使のようなテイストが含まれています。タイの仏像とはかなり違った雰囲気なのが面白いですね。ちなみに神社仏閣めぐりは好きなfirepoicatですが、実は宗教的信仰心はほとんど持っていません。完全に無宗教です。もっとも僕のような科学万能思想も本質的には宗教のようなものなのかもしれませんね。

さてさて、微笑みの仏像たちに心を洗われたところで、我ら清く正しい俗物は今宵もカジノへ繰り出すこととしましょう。

コロンボ内にカジノはいくつもありますが、ポーカーが出来るのはその内二つ。まずはバリーズ。ラスベガスに同名カジノホテルがありますが、全く関係は無いようです。というか近くには現地オリジナル?のベラージオまであります。なんだか微妙にロゴも似せてるし、いつか怒られますよ。

バリーズコロンボ

ポーカーは夜から1卓が稼動するのみ。訪れたのが少々時間が早かったようで、まだゲームはスタートしていません。もう一つのポーカールーム、マリーナカジノに向かってみるとしましょう。

ポーカーテーブルに行くと数人がウェイティング中。もうすぐテーブルオープンということなので、バフェを食べながら待つこととしましょう。スリランカのカジノのほとんどでは、中のレストランで無料バフェを食べることができます。入場料は無料だしタダメシをがじりに来る人もいそうです。僕らはちゃんとプレイしてレーキを払うので堂々といただきましょう。

ステークスは500-1,000LKR (1LKR≒0.81円)。物価が安い割りには高めの卓が立つようです。カジノの客層は中国人がメイン。ポーカーテーブルも半分以上中国人です。勝ち組常連っぽいおじさんがミドルポジションでリンプコールしたと思いきや、出てきたのはAQo。このプレイのパターンは、完全にマカオスタイルという奴ですね。

・・・ん?そのおじさんを良く見てみると、なんだか見覚えがあります。かつてマカオで常連としてプレイしていたおじさんではないですか!

彼は弱いプレイヤーというわけではありませんが、タイトなだけでどうしてもwin rateが頭打ちになってしまうタイプ。どうやら察するに、マカオではあまり稼げなくなってスリランカに流れてきたようです。詳しくは聞きませんでしたが、このカジノのハウスプレイヤーとして契約までしている様子です。

ポーカーの世界は常に環境が変化していくもの。マカオのキャッシュゲームのレベルも、5年前と比べれば遥かに厳しくなりました。勝っていたプレイヤーも研鑽を怠ればいずれは勝てない日がやってきます。諸行無常、盛者必衰。

周囲の変化に負けず自身のスキルを向上していければいいのですが、それは非常に困難なことでもあります。彼のようにスキル向上には見切りを付け、通用する環境を求めて放浪するというのも、ギャンブラーとしての一つの生き方なのでしょう。

おっさん、この地で頑張るんだぜ。こいつは餞別だ、取っときな。心で呟きながら、この日は彼に120,000LKRを献上したのでありました。

僕自身、いつまでも勝てる保証などどこにもありません。これからもポーカー旅人を続けていくために、己を磨き続ける努力を怠らないようにしたいと思います。自分自身にそう言い聞かせた、スリランカの夜でした。

~ スリランカのポーカールーム事情 ~

ティータイムはもちろんセイロンティー

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